中古バイクはなるべく走行距離の少ない車体を選ぶ
中古バイクはなるべく走行距離の少ない車体を選ぶ事が基本です。
一般的に走行距離の少ないバイクは値段も高くなります。
そのためどうしても予算を優先して走行距離を妥協してしまいがちです。
一つの目安が1万キロ〜1万5千キロです。
その根拠をご説明します。
バイクは車より寿命が短い
バイクは車と比べて排気量の小さいエンジンを搭載しています。
車で一番小さい軽自動車でも排気量は660ccあります。
小さいエンジンで車と一緒に道路を走っているのですからバイクのエンジンは車より大きな負担がかかっています。
排気量が小さいほど、エンジンの消耗は激しいと言えるでしょう。
つまり排気量が小さいほど、エンジンの寿命は短くなると考えた方が良いでしょう。
その意味でも走行距離は短い方が長く乗れるという事になります。
バイクは車よりメンテナンスが物を言う
走行距離が多いバイクは必ずしも寿命が短いという事ではありません。
一台のバイクを10万キロ以上乗るユーザーも少なからず存在します。
バイクは車以上にメンテナンスで寿命が大きく変わる乗り物だからです。
一般にバイクのエンジンは車のエンジンより高回転型です。
高回転で使用する分、消耗も激しくなります。
そのため、定期的なエンジンオイル交換などの基本メンテナンスが出来ているバイクと出来ていないバイクでは大きく寿命が異なります。
メンテナンスがしっかり出来ているバイクなら走行距離が多少多くても心配は要りません。
馴染みの店で前のオーナーさんや整備歴が解って購入する場合などは走行距離が多少多くても気にする事はないでしょう。
しかし、メンテナンス歴が明確な中古車は稀でしょう。
特に大きな中古車販売業者の場合、買取や業者向けオークションなどが仕入れの中心です。
そのバイクのメンテナンス歴は解りません。
前オーナーの管理が解らないという前提で考えるなら走行距離の多いバイクより走行距離の少ないバイクの方が安心であると言えます。
新車から1万キロ前後のメンテナンスでバイクの寿命は変わる
中古バイクを選ぶ目安として走行距離1万km以内という数字がよく言われます。
その理由の一つがバイクは新車から1万km〜1万5千kmで主要部分のメンテナンス時期が来るためです。
ここでしっかりメンテナンスしたバイクとそうでないバイクは寿命が違ってきます。
寿命だけでなく、その後の調子にも影響があると考えていいでしょう。
エンジン廻りではエアクリーナー、スパークプラグが交換時期を迎えます。
エアクリーナーが詰まると吸気口率がダウンします。
スパークプラグが摩耗すると火花の飛びが悪くなります。
結果的に燃焼効率が悪くなり、完全にガソリンが燃えずエンジン内にカーボンが堆積します。堆積したカーボンは吹き上がりを悪くしパワーダウンの原因になります。
車体廻りではフォークオイルの交換や駆動関係の調整やグリスアップなどです。
フォークオイルが劣化したまま走っているとハンドリングに影響が出たり、内部のシールなどを傷め、結果寿命が短くなります。
駆動系のグリスアップをしないとサスペンションの動きが渋くなり、本来は長く持つパーツが摩耗で壊れたりします。
走行距離が正しいかどうかに要注意
中古バイクの走行距離を購入判断の基準にする場合、その走行距離が正しいという事が大前提です。
規制が厳しくなり「走行メーターの巻き戻し」、「走行距離の改ざん」は減ったとは言われていますが、全く無いと言い切れないのが現状です。
高い費用を支払、走行距離が少ない車両を選んだのに、走行距離が正しくなければ何の意味もありません。
走行距離改ざんはデジタルメーターでも可能です。一般ユーザーでは完全に見抜くとこは難しいと言えるでしょう。結論的には「信頼の出来るお店で買う」という事に尽きます。