買取査定でフレームの歪みを指摘されたら?
バイクの買取査定時に「フレームの歪み」を指摘されて査定額を大きく下げられることがあります。
実際に某バイクチェーンで査定をお願いしたところ、フレームの歪みを矯正するマシンで機械的にチェックされ、「〇〇ミリ歪んでますね」と言われ大きく査定を下げられたという例があります。
実際に事故を経験していたり、大きな転倒を繰り返していたなら納得も行きますが、大切に乗っているバイクなら安全運転していたし転倒歴と呼べるものもごくわずか。
そんなはずはないと思いたいものの機械的にチェックされて数字を突きつけられると反論できない……
もしもあなたがそんな立場だったらどうしますか?
今回は、査定でフレームの歪みを指摘された場合の対処方法をご紹介します。
「転倒歴のないバイクはない」買取店がつくユーザーの心理
買取店はバイクユーザーの心理を知っています。
バイクに乗っていて一度も転倒させたことがないという方はかなりの少数派でしょう。
Uターン時の低速での転倒、立ち転け、駐輪中に倒れたなど軽いものを含めると一度や二度は倒したことがあると思います。
「フレームに歪みがありますよ。〇〇mm歪んでます」と突きつけると「あの時の転倒で原因か?」と思い込んで低い査定額でもしぶしぶ納得してしまうのです。
歪みがあると査定が下がるという前提を疑う
「買取店が安く買い取るためにフレームの歪みを捏造する。」
中古品ビジネスはかなりグレーな部分もありますのでそういった例がないとは断言できませんが、嘘をついて買取価格を不当に下げてしまうとそれは詐欺罪に該当します。
わずか数万円安く仕入れるために詐欺罪に問われては業者のリスクが高すぎます。
ですから曲がっていると指摘されたらきっと歪みはあるのでしょう。
でも諦めるのはまだ早いです。
フレームの歪みで査定が下がるという前提を疑ってみると結果は違ってきます。
ポイントは二つあります。
測り方で測定値は変わる
歪み、ねじれといった項目はそもそも測定が容易ではありません。
機械で測定しているといっても測り方一つで数値は変わってくるものです。
エンジンを下ろしてフレーム単体で計測したならまだしも完成車の段階でフレームの歪みを正確に測るというのは至難の技です。
測り方で誤差が出ても何の不思議もない話です。
その数字を鵜呑みにするのはちょっと正直者すぎると言えるでしょう。
新車時は歪みがゼロであるという前提は正しいのか?
バイクのフレームは新車時点は歪みは全くないのでしょうか?
そもそもバイクのフレームは鉄やアルミを溶接して出来ています。
溶接には熱がかかりますので膨張や収縮で多少の歪みが出るのが当たり前です。
大量生産されていても一台一台差があっても不思議はありません。
もちろん、フレームの各場所で何ミリ、コンマ何ミリまでならOKと許容範囲があり合格したものだけが市販されています。本来そういうものです。
まったく歪みがないフレームなんてないのです。
バイク買取店やバイク屋さんとケンカしてもメリットはない
「歪みがあるので高い査定額は出せない」というバイク屋さんがいても決して腹を立ててはいけません。議論してもケンカしても査定額が上がることはありません。
腹を立てたり、揉めたりすると次からそのお店に行きにくくなります。
「そうですか」と冷静に査定額を教えてもらってください。
バイク買取店は何件もあります。複数の買取店に査定して査定額を比較することがバイクをもっとも高くうるコツです。
もっと高い査定をつけてくれるお店があるかもしれません。
もしかしたらフレームの歪みを指摘したお店が一番高い査定額かもしれません。
複数の査定額を比較して一番高い査定額のお店に売るという方法を選択すればそれで良いのです。